2026年8月5日

NFCタグで作業に集中できる環境を作った|iPhone+SwitchBot+ショートカット

  

NFCタグというものの存在を知りました。

何かに使えないかと考えて、NFCタグにiPhoneをかざすと作業に集中できる環境にするというのをやってみました。

セットアップのついでに、仕組みと設定手順をまとめておきます。

NFCタグとは

NFCタグは、シールやキーホルダーの形をした薄いタグです。

中に小さなICチップとアンテナが入っていて、スマホをかざすと通信できます。
電源も充電も要りません。

iPhoneでは、このタグをかざしたことをきっかけにして、ショートカットを動かせます。

完成形

机の端に取り付けたタグ
最終的に机の側面にタグを貼るようにした。iPhoneを立てかけると上端がちょうど当たる。
タグにiPhoneを当てている様子
机の端に付けたタグに、iPhoneの上端を当てる。机のフックは3coinsで購入した。

机の端に取り付けたNFCタグにiPhoneを当てると、この3つが一度に実行されます。

  1. iPhoneが集中モードになる(通知が止まる)
  2. Apple Musicで作業用の音楽が流れる
  3. 部屋のメインライトとデスクライトがつく

仕組み

全体の構成は次の通りです。

全体の構成図
NFCタグをきっかけに、iPhoneの中と外の両方が動く

NFCタグにiPhoneをかざすと、ショートカットが起動します。

ショートカットから次の3つが起動します。

  • 集中モード … iPhoneの中で完結
  • 音楽の再生 … iPhoneの中で完結(本体スピーカーから再生)
  • 照明 … SwitchBotアプリのシーンを呼び出す

照明の起動は少し遠回りをします。
指示が一度インターネットに出て、SwitchBotのサーバを経由し、自宅のハブミニに戻ってきてから電球に届きます。

SwitchBotはローカルネットワークの中だけで動いているわけではない、というのは今回調べて初めて知りました。

用意したもの

NFCタグ

1枚100円ほどで購入しました。

SwitchBot ハブミニ

部屋の電気の点灯とスマートプラグのONに使用するために使用します。

SwitchBot スマートプラグ

スマートプラグにつないだデスクライトをONにするために使用します。

Apple Music

BGMを流すために使用します。

設定手順

設定は次の5ステップです。

  1. SwitchBotで「集中」シーンを作る
  2. シーンをSiriショートカットに登録する
  3. ショートカットに集中モードと音楽を追加する
  4. NFCタグに割り当てる
  5. 解除用のタグも作る

1. SwitchBotで「集中」シーンを作る

まず、照明をまとめてつける「シーン」をSwitchBotアプリ側で作ります。

SwitchBotアプリの右上「…」から「シーンを管理」を開きます。

SwitchBotアプリのメニュー
右上の「…」→「シーンを管理」

シーンの一覧が出るので、右上の「+」で新規作成します。

シーンの一覧
ここに「集中」を作る

シーンの中身です。「集中」という名前で、実行する動作を2つ入れました。

  • メインライト … 点灯
  • プラグミニ D2(デスクライト)… 電源ON
シーンの編集画面
照明2つをまとめて1つのシーンにする

照明が2つあってもシーンにまとめておけば、後の工程でiPhone側に置くアクションは1つで済みます。

シーンの通知はオフにしました。集中した瞬間に通知が来るのは本末転倒なので。
(動作が安定するまではオンにしておくと、失敗に気づけて便利です。)

2. シーンをSiriショートカットに登録する

作ったシーンを、iPhoneのショートカットAppから呼べるようにします。

シーン編集画面の一番下にある「他の実行方法」を開きます。

他の実行方法の画面
一覧から「Siriショートカット」を選ぶ

「Siriショートカットに追加」をタップします。

Siriショートカットに追加
これでショートカットAppからシーンを呼べるようになる

呼び出しフレーズの登録画面が出ます。今回は音声で使う予定はありませんが、登録は必要なのでそのまま進めます。

フレーズの登録
「Hey Siri、集中」で音声からも呼べるようになる

この登録を忘れると、次のステップでシーンが出てきません。

3. ショートカットに集中モードと音楽を追加する

iPhoneのショートカットAppを開くと、いま登録した「集中」がすでに入っています。

ショートカットApp
SwitchBotで登録した「集中」が自動で追加されている

これを長押しして「編集」を選びます。

長押しメニュー
長押し→「編集」

開くと、SwitchBotのシーンを実行するアクションが1つだけ入っています。

編集画面(初期状態)
最初はSwitchBotのアクションが1つだけ

下の検索欄からアクションを足していきます。「おやすみモード」「ミュージックを再生」で検索すると出てきます。

アクションの追加
検索欄からアクションを探して追加する

完成形はこの3つです。

完成したショートカット
上から、集中モード → 音楽 → SwitchBotのシーン
  1. おやすみモードをオフ時までオンに変更(=集中モード)
  2. ミュージックを再生(プレイリスト指定・シャッフル)
  3. SwitchBotの「集中」シーンを実行

この並び順には理由があるのですが、後述の「ハマったポイント」で書きます。

4. NFCタグに割り当てる

このショートカットをNFCタグと結びつけます。

ショートカットAppの下にある「オートメーション」タブを開いて、「新規オートメーション」をタップします。

オートメーションのタブ
「新規オートメーション」から始める

きっかけの一覧から「NFC」を選びます。

きっかけの一覧
「NFCタグをタップしたとき」を選ぶ

「スキャン」をタップして、iPhoneをタグに近づけます。読み取るのはiPhone上端の背面なので、真ん中を当てても反応しません。

タグのスキャン
「スキャン」でタグを読み取る

読み取れたらタグに名前をつけます。解除用のタグと区別できるように「集中タグ」としました。

タグの名前
あとで見分けられる名前にしておく

実行の設定は「すぐに実行」に変えて、「実行時に通知」はオフにします(理由は後述)。

実行の設定
「すぐに実行」に変更、通知はオフ

「次へ」を押すと実行する内容を選ぶ画面になるので、さっき作った「集中」を選びます。

ショートカットを選ぶ
マイショートカットから「集中」を選ぶ

これで登録完了です。

登録完了
「”集中タグ”が検出されたとき」に「集中」が動く

NFCの登録自体はとても簡単で、1分もあれば終わります。

(番外編)5. 解除用のタグも作る

終わらせるほうも自動にします。

1枚のタグで開始と終了を切り替える方法もありますが、条件分岐を組むよりタグをもう1枚使うほうが確実です。

解除用のショートカットは2アクションにしました。

解除用のショートカット
集中モードをオフにして、SwitchBotの「退出」シーンを実行する

あとは手順4と同じ流れで、2枚目のタグに割り当てるだけです。

オートメーションが2つ並んだ状態
開始用と解除用の2枚体制になった

ハマったポイント

確認ダイアログが出るアクションは最後に置く

最初、SwitchBotのシーンをショートカットの先頭に置いていました。

すると実行のたびにSwitchBotの確認画面が出て、「完了」を押すまで音楽も集中モードも始まりませんでした。

実行時に出る確認画面
これが出ると、押すまで後ろのアクションが全部待たされる

SwitchBotのシーンを一番最後に移動して解決しました。

「すぐに実行」に変えるのを忘れない

NFCオートメーションの初期設定は「確認後に実行」です。
このままだと、かざすたびに確認のタップが必要になります。

磁石の上にタグを貼ると読み取れない

タグを付ける場所を探していて気づきました。磁石の上に置くと反応しません。マグネット式のスタンドやホルダーの上は避けたほうがよさそうです。

使ってみて

照明はほぼノータイムでつきます。

仕組みのところで書いたとおり、照明の指示はインターネットを往復します。
体感できる遅延はありませんでした。

実際に使ってみると、机にiPhoneを置く動作が「作業開始の合図」になり、作業に没頭できていい感じです。

似た環境の人なら30分もあれば組めるはずです。
ぜひ試してみてください!