愛用のORIGAMIドリッパーについて語ってみる
結論
ORIGAMIドリッパーの面白さは、円錐フィルターとウェーブフィルターの両方を使い分けられることにあると思っています。
円錐フィルターで使うと、V60にかなり近い方向で扱えます。
一方で、ウェーブフィルターを使うと、バランス型で、フラットボトム系(底が平らなドリッパー)の味づくりができます。
1台でここまでキャラクターを変えられるのは、ORIGAMIドリッパーの大きな魅力です。
このドリッパーについて

ORIGAMIは、バリスタの願いから生まれたブランドとして展開されているコーヒーブランドです。
公式サイトでも、その考え方がブランドの軸として紹介されています。
ドリッパーだけでなく、マグやラテボウル、香りを感じやすいカップなど、コーヒーの時間を楽しむための器具が幅広く揃っているのも魅力です。
今回検証に使用したのは、ORIGAMIドリッパー Sサイズの樹脂製モデルです。
樹脂製の Air シリーズは軽くて扱いやすく、抽出中に湯温が下がりにくいことも特徴として案内されています。
20本のリブがフィルターとの間に空間を作ることで、お湯がスムーズに抜けやすく、抽出スピードをコントロールしやすい構造になっています。
見た目がかわいいだけでなく、使っていて気分が上がる器具が多いブランドだと思っています。
ドリッパー自体をもう2年くらい使っていて、使い慣れた器具を改めてV60と比較するとどう見えるのか、という目線で紹介しています。
V60との比較
今回は、同じ豆・同じ条件で、HARIO V60 1杯用(樹脂)と比較しました。
比較条件
【使用した豆】マイルドカルディ
【焙煎度】中煎り
【挽き目】コマンダンテ25クリック
【粉量】14g
【湯量】210ml
【湯温】90℃
【レシピ】粉:お湯 = 1:15、42ml蒸らし、30秒後に残りのお湯を一気に注ぐ
【比較対象】
- HARIO V60 1杯用(樹脂)+円錐フィルター
- ORIGAMIドリッパー S(樹脂)+円錐フィルター
- ORIGAMIドリッパー S(樹脂)+ウェーブフィルター
ORIGAMI × 円錐フィルター

比較した結果
粉なしで一気にお湯を注いだときの落ち切り時間は、
V60:20秒
ORIGAMI+円錐:22秒
でした。
粉を入れて蒸らし30秒のあとに一気に注いだときの落ち切り時間は、
V60:1分25秒
ORIGAMI+円錐:1分37秒
でした。
TDS(味の濃さ)は、V60とORIGAMI+円錐で大きな差はありませんでした。
比較した印象
円錐フィルターを付けたORIGAMIは、V60よりほんの少しだけ落ち切りが遅くなるかな、という結果でした。
実際に飲み比べてみても、温かい段階ではかなり近く、はっきりした差はあまり感じませんでした。
全体としては、V60の延長線上にある器具という印象です。
円錐フィルターで使う限り、ORIGAMIだけ極端に別のキャラクターになるわけではなく、V60に近い感覚で扱えると感じました。
V60との比較図(ORIGAMI × 円錐フィルター)

V60を真ん中の3とした時の比較です。
【ドリップの速さ】2
【味の再現性】3
【抽出効率(TDS)】3
【扱いやすさ】3
【汎用性】3
円錐フィルター運用では、全体として中庸です。
V60にかなり近い方向で使えます。
ORIGAMI × ウェーブフィルター

比較した結果
粉なしで一気にお湯を注いだときの落ち切り時間は、
V60:20秒
ORIGAMI+ウェーブ:18秒
でした。
粉を入れて蒸らし30秒のあとに一気に注いだときの落ち切り時間は、
V60:1分25秒
ORIGAMI+ウェーブ:1分32秒
でした。
TDS(味の濃さ)は、ORIGAMI+ウェーブのほうがV60より0.1前後低い結果になりました。
比較した印象
ウェーブフィルターを付けたときは、円錐フィルターのときよりも違いが分かりやすく出ました。
味の出方はフラットボトム系(底が平らなドリッパー)に近づき、味のバランスが良くなる印象です。
尖った要素は控えめになりますが、その分、悪いところも出にくく、抽出を大きく外しにくい感じがありました。
安定感のある方向に寄せやすいのが、ウェーブフィルター運用の良さだと思います。
V60との比較図(ORIGAMI × ウェーブフィルター)

V60を真ん中の3とした時の比較です。
【ドリップの速さ】2
【味の再現性】4
【抽出効率(TDS)】2
【扱いやすさ】4
【汎用性】4
ウェーブフィルター運用では、抽出効率は少し落ちる一方で、再現性と扱いやすさは高い印象でした。
味のまとまりを作りやすく、安定感のある抽出がしやすいのが魅力です。
味の特徴
実際に飲み比べてみると、ORIGAMIドリッパーの面白さは、フィルターによってかなりキャラクターが変わることだと感じました。
円錐フィルターを使った場合は、V60とかなり近い方向です。
温かい段階では差がかなり小さく、正直ほとんど分からないくらいでした。
冷めてくると、強いて言えばORIGAMIのほうが少しだけすっきりした印象がありました。全体としては大きくキャラクターが変わるというより、V60の延長線上で少し整った印象です。
一方で、ウェーブフィルターを使うと印象が変わります。
味の出方がフラットボトム系に少し近づき、全体としてバランスが取りやすくなります。突出する要素は控えめになりますが、その分、悪いところも出にくく、抽出を大きく外しにくい感じがありました。
全帯域で味がそろいやすく、まとまりのある味になりやすい印象です。
円錐フィルターでは、V60に近い感覚で使いながら少しだけすっきりした方向に寄せられる。
ウェーブフィルターでは、もう少しバランス重視で、安定感のある味に寄せられる。
ORIGAMIドリッパーの特徴は、この切り替えを1台で楽しめるところにあると思います。
おすすめの淹れ方
ORIGAMIドリッパーはどのフィルターを使うかでかなり方向性が変わる器具です。
最初に「メリハリのある味で使いたいのか」「安定感のあるバランス型で使いたいのか」で使い分けると良さそうです。
基本レシピ(円錐フィルター)
【粉量】14g
【湯量】210ml
【湯温】90℃前後
【挽き目】中挽き
【注湯】42ml蒸らし、30秒後に残りを注ぐ
円錐フィルターでは、V60にかなり近い感覚で使えます。大きくキャラクターが変わるわけではないので、普段V60を使っている人なら入りやすいと思います。
基本レシピ(ウェーブフィルター)
【粉量】14g
【湯量】210ml
【湯温】90℃前後
【挽き目】少しだけ細かめ
【注湯】ややゆっくりめ
ウェーブフィルターを使う場合は、少し薄く出やすい印象があるので、挽き目を少し細かくするか、注ぎのテンポを少しゆっくりする調整が合いそうです。
TDS(味の濃さ)もV60より少し低く出ていたので、ここは意識しておいたほうがよさそうです。
ウェーブフィルター運用の注意点

ウェーブフィルターを使うときは、事前にしっかりお湯をかけて、フィルターをドリッパーに密着させておくことをおすすめします。
ここが甘いとフィルターがずれやすく、抽出ムラが出やすくなります。
良い点と注意点
ORIGAMIドリッパーの一番大きな良い点は、1台で円錐とウェーブの両方を楽しめることです。
円錐フィルターではV60に近い感覚で使え、ウェーブではフラットボトム系の安定感ある抽出に寄せられます。
ウェーブフィルターを使ったときは、尖ったところが出にくく、バランスよく仕上げやすい印象がありました。
安定して淹れたい人にとっては、この点も魅力だと思います。
気をつけたいのは、ウェーブフィルター運用では、フィルターをしっかり密着させることが大事だという点です。
また、少し薄めに出やすい印象があるので、挽き目や注ぎ方は少し調整したほうがよさそうです。
まとめ
ORIGAMIドリッパーは、円錐フィルターとウェーブフィルターの両方を使い分けられるのが大きな魅力です。
1台で違う方向の味づくりを楽しみたい人にとって、面白いドリッパーだと思います。